ご挨拶 令和7年3月17日

 県民の皆様には、日頃より県議会の活動に御理解と御協力をいただき、心より感謝申し上げます。
 さて、我が国の経済は、昨年の名目GDPが通年で初めて600兆円を突破し、長期停滞から脱する兆しが見られるものの、長引く物価高やアメリカの関税政策などの影響が懸念されており、今後、賃上げの継続や投資の拡大など、成長型経済への転換を着実に進めていかなければなりません。
 本県におきましても、令和7年度は、本格的な成長を実現していく上で重要な年であり、足元の物価高や深刻化する人手不足への対策を講じるとともに、持続的な賃上げ環境の整備や企業の成長を後押しする取組などにより、景気の回復をより確かなものにしていかなければなりません。
 また、被爆80年の節目の年を迎え、広島に注目が集まる中、平和の取組を一層推進するとともに、観光振興対策の充実強化を図り、大阪・関西万博や世界バラ会議福山大会の効果を県内に波及させ、経済のさらなる活性化につなげていく必要があります。
 このほか、産業の集積や地域の魅力向上などの若者減少対策に官民一体で取り組むとともに、県土の強靱化や交流・連携基盤の充実・強化などにより、地域の活力の創出や県民の安全・安心の確保などを図っていく必要もあります。
 この度の2月定例会では、本県の持続的発展に向けて、こうした課題などに注力する令和7年度の当初予算を可決しました。
 広島県議会といたしましては、時代が大きく変化する中で、その変化を力に変えて、本県を新たな成長のステージへ移行させられるよう、県当局と連携を図りながら全力を尽くしてまいります。